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13日の金曜日   

2006年 01月 15日

13日の金曜日恐怖症 その歴史と対策

 13日の金曜日、この日を不吉な日として恐怖する症候群がある事はご存知だろうか。

 「この日だけで、毎年大体8億円から9億円程度の経済的損失があります。
この日に何かするのを不吉だとして恐れる人々が多いからですね。」
米ノースカロライナの恐怖症研究所及びストレス管理センター創始者のドナルド・ドジー氏は言う。

 現在この「13日の金曜日恐怖症(paraskavedekatriaphobia)」に悩む人が全米だけで
およそ1700万~2100万人はいると推測されており…


元記事


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 過ぎてからこんなことを書くのも何だが、昨日は13日の金曜日だった。

 13日の金曜日といっても日本では馴染みが薄く、かく言う私の昨日も,日頃と何一つ変わる
こともなく、ただぐうたらと24時間が過ぎ去っていった訳だが。

 日本ではどちらかといえば語呂や洒落で不吉がるのが主流で、わかりやすいところで言えば
4や9である。言わずもがな「死」と「苦」を連想させるというだけの物で、例えば、アパートなどで
○○4号室を外したりする、アレである。

 昔は、言葉には力が宿るとされた。いわゆる言霊思想である。
 そしてもっと昔を辿れば、言葉は神であり、出来事や力その物であった。「言(koto)」という
言葉と、「事(koto)」という言葉は、その語源を共にするといわれている。4や9を口に出すこと、
字に書くことは、それと同じ意味…力を持ってしまうという信心が、言霊思想の分かりやすい
一面とも言える。

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 私の身の回りを見渡すと、意外とこれにまつわる苦労が多い。
 いわゆる「縁起」という類だが、時期的に一番気を使うのが受験生である。不合格を示す
「落ちる」だの「滑る」だのは完全に御法度。縁起を担ぐ人の前で「この間スキーで滑ってて
こけて、ゲレンデ転げ落ちまして」
などと言おうものなら袋叩きだ。

 最近流行っているのが、車のナンバーである。希望制が実現したお陰で、何かと智慧を
凝らしたナンバーが見受けられる。
 一部を除き陸運局規定で、希望ナンバーの分類番号は三桁とすること、かつその下二桁が
30以上と定められている。従って、「品川530」などのナンバーが、この希望制を使った物で
ある。それを踏まえてその分類番号を冠した車を見ていくと、これが大変面白い。

 私は車や原付が無く、自転車で行動するので、街中で見つけてはその語呂合わせを想像して
楽しんでいる。なかなかに工夫が凝らされ、見ていて感心するほどである。

 実際に見た物では、例えば…

 ・5656  ころころ。車っぽくて良いですね。ボンバーマンで使うと何かが
 ・5245  交通事故。目を疑った。縁起的に完全に喧嘩売ってまっせ。
 ・1045  としこ。運転してたのはオバサン…まさか、お名前?
 ・*567  何かと思いきや、車をよく見ればトヨタのコロナ。ころな、なるほど。
 ・4989  ベタな所だが、何か悪いことでもあったんでしょうか。
 ・*326  きっとファンでいらしたんでしょうねえ。しかし既に時代遅れ

 などなど。

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 色んな語呂合わせを見ていると、実に面白い。
 縁起を担ぐのは賛否両論あれ、言葉を言霊として、今一度その力を見直してみよう。
身の回りに溢れる言葉達が一層輝いて、もっと面白くなることだろう。

 こうして綴るブログも、一つ一つの言霊の結晶。
 どう書けば一番大きな力を与える「言霊」となるか、じっくり考えて文を編み出すことは、
非常に難しく、そして非常に面白い「国語」の勉強となるに違いない。



 先ほどスーパーに夕食の買い出しに行ったところ、5963のナンバーが。
 字光式でエメラルドに輝くその文字に、言霊以上のナニカを感じずにいられなかった。
 見知らぬ人に力強く労われるのも悪くありませんねえ。
 

by taoyao | 2006-01-15 01:18

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