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紅白雑感   

2006年 01月 04日

お正月休みも終わって、今日から更新再開^^


 紅白の視聴率が発表された。42.9%、という数字を高いと見るか低いと見るかは人によるところだが、あらゆる娯楽の成立した時代にあって、また対抗手一番手の格闘技2番組がともに15%前後ということを考えると、この数字は十分健闘といえるのではないかと思う。
 
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 *紅白の功罪*

 今日はベタに、紅白の感想をつらつらと。
 「変えよう」という意識を全面に出していたが、それは功罪両面に働いたと言えるだろう。功の方は、スキウタ。きっちり反映されないなどツメの甘いところもあったが、美川憲一さんの『愛の讃歌』天童よしみさんの『川の流れのように』といった、実力者が唄う往年の名曲は鳥肌モノだった。


 対して罪の方は沢山ある。中でも一番はやはり無用な装飾に走ったことだろう。歌手の最高の名誉であり、最高峰の舞台であるこの祭典に、面白くもない若手芸人を起用してまで盛り上げる必要性がどこにあるだろう。

 また、司会者の人選にも疑問が残る。紅白の司会者は、最低限の紹介だけで一歩引いた位置から歌手を引き立てる黒子役が求められる。みののおっちゃんみたいな、前に出よう出ようとする人は適当ではない。

 そしてこの二つの"罪"のせいで次々と時間が押していき、紹介さえされなかったポルノグラフィティや、余韻もへったくれもなくサブちゃんの演歌のイントロを入れられた中島美嘉さんのような「被害者」が発生した。またWaTのマイクスタンドの一件や、天童さんの時スタッフの話し声が入るなど、随所にNHKらしからぬ「ミス」が頻発したのも、そういった余計な演出部分に気をとられたが故だろう。

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 *今後の紅白に求められるモノ*

 所感だが、本来紅白歌合戦は、エンターテイメント性ではなく、純粋な歌手の実力勝負としての舞台ではないだろうか。関係のないお笑い芸人は勿論のこと、w-inds.のような歌手として決定的に実力の劣る人、或いは和田アキ子のように、実績があっても実力が落ち目で、結果CDも売れなくなっているような歌手は、どんどん容赦なく切り捨てるべきである。
 またその意味からも、もっと歌の「余韻」を大切にして欲しい。素晴らしい歌を聴いたかと思ったら、すぐに次の紹介…。これでは興ざめも甚だしい。しかもそれが、無くても良いようなお笑いの紹介と来れば、学芸会との揶揄もむべなるかなである。
 次の曲のための準備時間が必要ならば、次の歌手の紹介ではなく、前の曲の余韻を楽しむ時間をとり、そこで行うべきだ。例えばアナを一人審査員席に常駐させ、一曲一曲に感想を聞くのも悪くないのではないか。博打な方法ではあるが、番組中終始置物と化しているスポーツ選手などは呼ばず、文化人や風流人で審査員席を固めれば、質の良い感想も聞けるだろう。

 視聴率を気にする必要はない。視聴者に媚びたような民放的番組はNHKには不要だ。最高峰歌謡祭としての立場の復権に努めれば、自然と視聴者はついてくる。歌番組として基本に立ち返り、その時の日本の最高峰の歌が聴ける番組であって欲しいと望む。

by taoyao | 2006-01-04 04:42

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