「2ちゃんねる」が小さくなってゆく   

2007年 01月 15日

「2ちゃんねる」 差し押さえ

なんか騒ぎになってますね 随分。
ドメインにどの程度の資産的価値があるのかよく分からないですが、まあこの際その辺は
置いておくとして。

よく「最近の2ちゃんねるは民度が落ちた」なんて言われてますが、その点に間違いはないと
思います。ただそれは住人が入れ替わったというわけではなく、住人の質が変化した、という
意味合いの方が強い。
ブログやチャットやSNS、或いはコミュニケーション機能を備えた一部ネトゲが隆盛を極めた
ために、2ちゃんねるにおけるユーザの意識が変質した。自分の「綺麗な部分」については、
自分のブログやミクシで表現すれば良くなった。そっちの方が楽だし、何より一挙手一投足
一発言が全て自分という人となりを形成してゆくわけですから、書いてても楽しいし、誠実で
あれる。

そして2ちゃんねるが結果、礼儀やエチケットを捨てて好き勝手振る舞える場所へと相対的に
変質した。2ちゃんねるで真摯な発言する人間が少なくなったのは、故にある意味必然
でした。読まれているかも分からぬままレスが湯水のように捨てられてゆく中で、書く人が
虚しさを覚えるのも必定。他の手段で自己表現の術を見つけた人は、自然に2ちゃんねる
から離れてゆくか、或いはスレの中で無理に個性的な意見を挙げて、反応をとりたがる。
結果ささくれ立った物言いが増えて、喧嘩も増える。

だけどその喧嘩の自分は「名無し」。誰かを嬲る自分は居ても、嬲られる自分は居ない。
その結果議論はいつしかただの罵り合いになるし、相手のことも自分のことも考えぬまま、
言いたいことばかりを言えるようになる。
そして夜が明けると、IDが変わって「別人」になっていられるという素敵な大サービス。
それが毎夜延々と、連綿と繰り返されてゆく。

自分も他人もきっちり見える世界が別に現れた時、2ちゃんねるは一人芝居のパントマイム
みたいな虚無感を覚える世界になるのではないかと私は考えてます。大切にすべき世界が
他に出来て、匿名掲示板が相対的にどうでも良いと思えるようになる……その時人はそこから
去るか、どうでも良いという気分なりの扱いをその世界に加えはじめる。
多くの人は嫌気が差してゆき、次第に「大切にすべき」世界へとすっかり移ってゆく。
自分にも他人にも、温かい血が流れている世界へと引っ越してゆく。

そういう意味では日本のネット社会も、次第に大人に近づいているのかもしれない。



最近とみにVIPPERという輩が跳梁跋扈しているのが、ある意味で現在の2ちゃんねると
SNS等の対比を表す象徴。一人ひとりの存在感が希薄で矮小なものになった分、数が居る
ことに価値を見出した結果がアレのように見えますね。本気で迷惑な集団ですが、彼らから
すれば「大人数で意思を共通すること」が目的なのですから仕方ないです。
ええ、大嫌いですがね、VIPPER。

閑話休題
役目を終えたとまでは思いませんが、仮に今2ちゃんねるが閉鎖したところで、さほど騒ぎは
起きないんじゃないかと私は思っています。禁断症状になる奴が出てくるかもしれませんが
基本は人畜無害でしょうし、何より代替品を用意する奴は沢山いるだろうし。
そもそも閉鎖という事態そのものに私はまだ否定的な見方をしているだけに、これ以上は
妄想妄言の域を出ませんしね。

なお一法学部生として、賠償責任から逃げるひろゆき氏の行動やそれを支持する意見が、
間違っても正当化・肯定出来るものでないことも最後に付記しておきます。



名前がないと存在を認識出来ない、それは森羅万象、世界万物すべての宿命。
だけど今日もこの日記を読んで下さった貴方が居るから、私も充実した気持ちでこれを
書くことが出来ています。
どうもありがとう。
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by taoyao | 2007-01-15 23:42 | ニュース

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